昨日、北九州市長選が行われ、
現職の北橋健治氏が当選しました(4選目)。
西日本新聞によると、投票率は33.48%で
過去最低を更新したそうです。Wao!
有権者の3人に1人しか投票に行ってない。
そういう計算になりますね。
候補者の得票数を見てみましょう。
◆北九州市長選(2019年1月27日投開票)
北橋健治:196,684(当)
永田浩一: 38,555
秋武政道: 27,223
北橋氏は、次点の候補者に5倍以上の
大差をつけての圧倒的な勝利でした。
ただ、有権者数は79万4276人なので、
北橋氏に投票した人は有権者全体の
約25%という寂しい結果になりました。
過去最低の投票率33%という数字は、
「私が投票に行っても行かなくても
たぶん北橋さんが勝つだろう」と予想して
投票に行かなかった人が多かったのか。
あるいは、まったく関心がなかったのか。
たとえば、次代を担う若者はどうか。
西日本新聞(1月22日)によると、
「前回市長選(2015年)では、20~24歳の
若者世代の投票率が12.73%と低迷した。」と
あるので、今回も20代の若者の投票率は
きっと8人に1人くらいの割合でしょう。
ネットにこれまでの北九州市長選の
投票率の推移を示すグラフがありました。
![市長選投票率推移600b](http://loco.yahalab.com/wp-content/uploads/2019/01/35709ba6c23aca7b70c1d41670220b8e.jpg)
(※一部加工しています)
昭和の時代には、ずっと60%を超えていたんですね。
平成になってガクンと下がったことがわかります。
ちなみに、平成19年(2007)に盛り上がったのは
民主党が推す北橋氏と、自民党が推す末吉興一市長の
後継候補が対決した選挙のときでした。
こうした傾向は国政選挙(衆院選)でも同じで、
なぜか平成以降になって投票率が下がっています。
(平成2年から8年までに16.5ポイント低下)
※数字は北九州市における投票率です。
![衆議員投票率推移600](http://loco.yahalab.com/wp-content/uploads/2019/01/0b47e32d9d0d6e2565ca8898b3ea82e5.jpg)
平成17年(2005)の小泉内閣の郵政民営化選挙と
平成21年(2009)に民主党が政権を奪った選挙で
投票率が一時的に上がりはしましたが、
その後は5割前後で推移しています。
北九州市に限らず、全国的な視野で見ると
平成になって投票率が下がったのは、
バブル崩壊後の不況の影響でしょうか。
日々の仕事に追われて政治どころじゃない。
誰が当選しようと、私の給料は変わらんし…。
そう考える人々が増えたからでしょうか。
国内全体では景気がいいと聞きますが、
景気がいいのは、どんな人たちでしょうか。
たとえば、全国の法人企業についての
こんなデータがあります。
![経常利益推移](http://loco.yahalab.com/wp-content/uploads/2019/01/0d2d736655069a63eea03db2bdebffe1.jpg)
なんでしょうか、この差は。
そりゃあ、大企業の利益が大きいことは
当然予想がつきますが、平成に入ってから
格差がこんなに広がり続けています。
ちなみに、2016(平成28)年現在で
北九州市にある企業の約8割が
資本金1千万以下の零細・中小企業です。
投票率の低下は「今のままでいい」という
現状肯定の表われでは決してないと思うのですが。
自分や家族のことでいっぱいいっぱいで、
社会について考える余裕がないのか、
考えても仕方ないと感じているからか…。
実は、政治や経済のことはよくわからんけ
かしこい専門の人たちにまかせておけばいい。
どちらかというと、私もそう考える一人ですが、
政治やビジネスを動かしている人たちとの
格差が広がり続けるのは、いかがなものか…
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と
チコちゃんに叱られちゃいそうだな…
そう感じた平成最後の市長選でした。